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アルミニウム

アルミニウムは軽量で強度に優れた多くの場面で使用される汎用的な材質です。機械・装置の部品の材質として多く採用されています。METAL SPEED®では、これまでにさまざまな形状のアルミ切削加工の実績があります。
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試作
最終製品用の部品

アルミニウムの特徴

軽量ながら高強度
アルミニウムの比重は2.7。鉄の約3分の1の重さです。アルミニウム合金は軽く強度に優れており、摺動・回転部品の作動効率や燃費の向上などの軽量化目的に利用されています。A7075は同素材中で最も強度が高く、航空機や人工衛星の部品として使われます。
耐食性が高い
アルミニウムは空気中で緻密で安定な酸化皮膜を生成し、この皮膜が腐食を自然に防止します。鉄や銅に比べ耐食性が優れており、アルマイト処理を行うことでさらに耐食性を向上させることができます。添加した合金元素によって耐食性が異なります。
加工性が良い
切削加工性に優れており、加工がしやすく精度が出しやすい素材です。精密な加工が必要な機械部品に利用されています。また、塑性加工もしやすく、さまざまな形状に成形することが可能です。薄い箔や複雑な形状の押出形材を容易に製造することができます。
磁気を帯びない
アルミニウムは非磁性体で磁場に影響されません。そのため磁気の存在する環境でも、磁気の影響を受けることなく使用できます。この特性は計測機器・電子医療機器・航空宇宙機器、リニアモーターカーなどの部品に活かされています。
低温下で使用可能
アルミニウムは液体窒素(-196℃)や液体酸素(-183℃)の極低温下でも脆性破壊がなく靭性が大きい特徴があります。低温プラントやLNGのタンク材、最近では人工衛星や、極低温の超電導関連といった最先端分野でも利用されています。
熱伝導率が高い
アルミニウムの熱伝導率は鉄の約3倍で、236W/m・Kとかなり高い値です。(ステンレス鋼やチタンはそれぞれ16と17。)軽く熱伝導率が高い特性から、冷暖房装置・エンジン部品・各種熱交換器・放熱フィン・ヒートシンクなどに利用されています。
入手性が高い
アルミニウムは資源量が鉄に次いで2番目に多い金属です。さらに需要に対する埋蔵量は最も多く、当面の間不足することは考えにくい持続性の高い素材です。溶かして加工がしやすいことからリサイクルがしやすいのも持続性の高さの要因です。
電気伝導性が高い
アルミニウムの電気伝導性は銅の約60%で、単位重さあたりでは銅の2倍の電気を通します。エネルギー分野やエレクトロニクス分野では、銅の不足に伴い、流通量が多く安価なアルミニウムが代替素材として利用されています。
光や熱を反射する
よく磨いたアルミニウムは、赤外線や紫外線、電磁波、各種熱線をよく反射し、純度の高いアルミニウムほどこの特性は優れています。暖房器具、照明器具の反射板、エレクトロニクス製品などのに広く利用されています。
毒性がない
アルミニウムは、無害・無臭で衛生的。なんらかの化学作用で金属が溶出したり化合しても、重金属のように人体を害したり土壌をいためたりしません。この特性を生かして、食品や医薬品の包装、飲料缶、医療機器および家庭用器物などで広く使用されています。
融点が低い
アルミニウムの融点は約660℃です。鉄は約1500℃、銅は約1100℃であり、金属の中では融点が低い素材です。機械部品としては融点を超える範囲で使用することはできない反面、鋳造や溶接などの融かして行う加工がしやすい特性があります。

アルミニウムの種類

A1050

比重2.7 / 耐食性はアルミニウム合金中最良。純度99.50%。(純アルミ)

A1070

比重2.7 / 純度99.7%以上の丸棒。(純アルミ)

A1100

比重2.7 / 純度99.0%以上の一般用アルミニウム。上記と同じ。(純アルミ)

A1050H-0

比重2.7 / 純アルミA1050の生し材。(純アルミO材)

A2017

比重2.8 / ジュラルミンと呼ばれ強度が高い。(AI‐Cu)

A2024

比重2.8 / A2017より強度が高く、切削加工性が良い。(AI‐Cu)

A5052

比重2.7 / 耐食性・溶接性が良い。一般的な工作に最も向いている。(AI‐Mg)

A5052H-O

比重2.7 / A5052の生し材。(AI‐Mg)

A5056

比重2.6 / アルマイト処理性(染色性)が良い。(AI‐Mg)

A6063

比重2.7 / 押出成型性が良く、複雑な断面形状の型材も製作可能。(AI-Mg-Si)

A7075

比重2.8 / アルミ合金中、最高の強度。耐食性劣る。高コスト。(AI-Zn-Si)

アルミニウムの用途

自動車産業

《エンジン部品》
アルミニウム合金はエンジンブロックの製造に広く利用されています。アルミニウムの軽量性がエンジン全体の軽量化に貢献し、燃費を向上させます。また、アルミニウムの優れた熱伝導性はエンジンの冷却効率を高めます。エンジン内のシリンダーヘッド、クランクケース、オイルパン、プーリー、エアインテークマニホールドなどのコンポーネントにも利用されています。
《ホイール》
アルミニウム製のホイールは一般的に軽量であり、自動車の操縦性と燃費を改善します。
《内装部品》
自動車の内装部品にもアルミニウムは使用され、ドアパネル、ステアリングホイール、シフトノブ、ペダルなどの一部に採用されています。

航空宇宙産業

《構造材》
航空機のフレームなどの主要な機体構造部品にアルミニウム合金が使用されます。アルミニウム合金にはA7075などの強度が高い番手があり、アルミニウムの軽さを活かしながら必要な強度を提供し、航空機の軽量化に貢献しています。
《エンジン部品》
航空機のエンジンにおいてもアルミニウム合金が使用され、エンジンケーシング、シリンダーヘッド、燃料タンク、エンジンカウリング、放熱フィンなどの部品に採用されています。アルミニウムの高い熱伝導性は、エンジンの冷却に重要です。

医療機器製造業

《医療用器具フレーム》
アルミニウムは、車椅子や歩行器などの医療用器具のフレームの製造に広く使用されます。軽くて強度の高いアルミニウムは、患者にとっての扱いやすさと安全性を高めるのに適しています。

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