切削加工素材

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真鍮

銅と亜鉛の合金で、亜鉛が20%以上のものを真鍮といいます。銅より加工しやすく、見た目もきれいなので部品以外に装飾品などにも使用されます。ただし、空気中では徐々に表面が酸化されて酸化銅(黒ずみ)という皮膜に覆われるため、めっきなどの表面処理を施していなければ、黒く変色していきます。水分に弱く、触って手垢や汗などがつけば湿気や汗の影響で変色や錆が進行します。

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試作
最終製品用の部品

真鍮の特徴

耐食性が高い
真鍮は主に銅と亜鉛から成る合金であり、亜鉛の添加によって酸化や腐食から保護されます。亜鉛が酸素と反応して表面に均一で密な酸化皮膜を形成し、これが真鍮の内部を守ります。この酸化皮膜は、真鍮の外観を美しく保つ一方、耐食性を向上させ、幅広い製品に利用されます。
優れた加工性
真鍮は比較的柔軟で、高温で加熱されると軟化します。この柔軟性により、切削工具が真鍮を効果的に削り取ることができ、精密な寸法を得るのに適しています。また、切削工具との摩擦に対して良好な切削性を示します。これは、工具との接触時に熱が発生しにくく、刃先の寿命を延ばすのに役立ちます。
熱間鍛造が可能
真鍮は銅と亜鉛の合金であり、高温で比較的柔らかくし、鍛造、圧延、押し出し、押し込みなどの方法で形状を変える熱間鍛造に適しています。熱間鍛造は強度、寸法精度、表面仕上げ、材料節約、効率性など多くのメリットを提供する金属加工プロセスで、幅広い分野で重要な役割を果たせるようになります。

真鍮の種類

黄銅2種

比重8.4 / 一般に広く「しんちゅう」と呼ばれている材質。(BST2 C2700)

黄銅3種

比重8.5 / 展延性・深り加工性に優れ、メッキ性が良い。(BSP C2801)

快削黄銅

比重8.4 / C2700・C2801の切削性を良くした材質。(BSB C3604)

真鍮の用途

建築業

《建物関連》
耐久性が高く、美しい外観を持つため、建物のドアハンドルやノブ、階段やバルコニーの手すりと手すりの支柱などに使用されます。これらの部品は頻繁に触れられるため、真鍮の耐久性は特に重要です。また、安全性を向上させ、同時に美しい装飾要素として機能します。他には、高級な照明器具やランプの素材として広く使用され、その美しい光沢とデザインにより、建物の照明装置が一層魅力的になります。

音楽産業

《金管楽器》
金管楽器は真鍮の代表的な用途の一つです。トランペット、トロンボーン、フリューゲルホルン、コルネット、チューバなど、多くの金管楽器の主要な部品や本体は真鍮製です。真鍮の振動特性と耐久性は、楽器が音を生成し、音色を形成するために不可欠です。音楽家や楽器製造業者にとって欠かせない素材であり、その音響特性と加工性から、音楽の創造と演奏に貢献しています。音楽業界では、真鍮が多くの楽器の製造や修理、カスタマイズに利用され、美しい音色と耐久性を提供しています。

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