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クロムモリブデン鋼(SCM材)

機械構造用合金鋼の一種で、炭素鋼をベースにクロム(Cr)0.9%-1.2%とモリブデン(Mo)0.15%-0.3%を添加して焼入れ性を向上させた合金鋼です。降伏点・引張強さ・硬度が高く、SC材よりも強度の高い素材が必要な場合などに使用します。

クロムモリブデン鋼(SCM材)の特徴

強度が高い
クロムモリブデン鋼は熱処理により高い機械的強度と靭性を得ることができる材質です。これは、クロムとモリブデンの添加によって鋼中の結晶格子が強化されるためです。高温での強度と耐摩耗性に優れ、高負荷状態や高温環境での使用に適しています。
耐食性が高い
クロムによる酸化皮膜が、外部の酸素や水分から内部を保護します。添加量は鉄の量に対して少ないため、ステンレス鋼と比べると耐食性は低く、錆が発生する可能性があります。耐塩水性に優れ、海洋環境や塩水中での腐食にも耐性があります。
加工性に優れる
クロムモリブデン鋼は切削加工性、溶接性が比較的良好な材質です。加工性は強度が高くなるほど低下していきます。SCM415が最も切削加工性と溶接性が高く、SCMの後の数字が高くなるほど低下していきます。熱処理性は数字が高いほど良くなります。
入手性が高い
添加金属の含有量が比較的少ないため、ステンレス鋼などの特殊な合金よりも安価であり、汎用性の高い素材です。化学成分の量、焼入れ性を規定したJIS規格が存在し、種類が豊富であるため用途に合わせて選定することができます。

クロムモリブデン鋼(SCM材)の種類

SCM415

炭素含有量0.13%-0.18% SCM材で炭素含有量が最も少なく、加工性が高い素材です。表面焼入れのみ可。500℃前後でも強度が低下しにくく、適度なしなりを持ち、振動を吸収します。

SCM418

炭素含有量0.16%-0.21% 表面焼入れのみ可。500℃前後でも強度が低下しにくく、適度なしなりを持ち、振動を吸収します。

SCM420

炭素含有量0.18%-0.23% 表面焼入れのみ可。500℃前後でも強度が低下しにくく、適度なしなりを持ち、振動を吸収します。

SCM425

炭素含有量0.23%-0.28% 表面焼入れのみ可。500℃前後でも強度が低下しにくく、適度なしなりを持ち、振動を吸収します。

SCM430

炭素含有量0.28%-0.33% 炭素量が多いため溶接には不向きです。

SCM432

炭素含有量0.27%-0.37% 炭素量が多いため溶接には不向きです。

SCM435

炭素含有量0.33%-0.38% 炭素量が多いため溶接には不向きです。

SCM440

炭素含有量0.38%-0.43% 炭素量が多いため溶接には不向きです。

SCM445

炭素含有量0.43%-0.48% 強靭鋼と呼ばれ、SCM材の中でも焼入れ性に優れています。溶接によって焼入れの影響部が硬化するため溶接には向かず、溶接後の熱処理が必要です。

SCM822

炭素含有量0.20%-0.25% SCM420~425に近い炭素量のSCM材です。モリブデンの添加量が多く、焼入れ性が向上して焼き戻しでの軟化抵抗が大きくなっています。溶接もできますが、低温割れが発生することがあります。

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