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チタン切削加工はなぜ難しいのか|チタンの加工方法

チタンは軽量で腐食に強く、人体に無害な金属なため、日用品にも使われる金属素材です。アルミニウム合金やステンレス鋼など他の金属素材の中でも、特に優れた性能をもつ金属です。産業用機械、医療機器など製品例は多数あります。

チタンには優れた特徴の反面、加工が難しいという難削材としても側面もあります。この記事ではチタンの切削加工がなぜ難しいかを紹介します。

チタン切削加工が難しい理由

変形しやすい

チタンはヤング率が小さい金属素材です。ヤング率とは応力とひずみの比例関係を表す比例係数です。この値が大きいほど素材の剛性は高く、変形しにくい性質を持ちます。チタンは剛性が低く、ヤング率は鉄の約半分です。切削加工した際に大きく変形しやすい特徴があります。特に薄いワークの加工では、加工精度の低下や加工中のびびりが発生が起きやすいです。

切削工具の寿命が短くなる

チタンは熱伝導率が低いため、切削加工による熱の逃げ場がなく、ワークと切削工具に熱が蓄積され、摩擦が大きくなります。そのため切削工具の摩耗が激しくなり工具の寿命が短くなったり、加工中の破損が起きたりします。

チタンは化学的に活性で、他の金属と親和性が高い特徴があるため、工具との反応も起こします。摩擦熱により合金の生成や、融着を起こし、加工精度の低下や工具への負担を増加の原因になります。

切り粉が燃えやすい

チタンの切り粉は可燃性が高く、燃えた際には水をかけると危険なので注意が必要です。高温のチタンは水分子中の酸素と反応するため、水素が発生します。これが水素爆発を起こす危険があります。乾いた砂か、金属火災用の粉末消火剤を使う必要があります。

Point

チタンは優れた特徴の多い金属ですが、その反面、切削加工が難しい金属でもあります。切削加工時には、変形と切削工具の摩耗、火災には十分注意した上で扱う必要があります。加工条件には良いとは言えない性質を持っていますが、それは製品・部品として使うには優秀な性質を持っているためです。特徴にうまく向き合いながら加工することで、素晴らしい製品を製作することができます。

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