ステンレス加工の基礎【ステンレス切削加工】
ステンレス・SUSの代表的な特徴は、耐食性が高く錆びにくいところにあります。構造物や建造物の基礎や骨格を支える鉄筋・形銅から、錆びやすい環境での部品まで、使用用途は多岐に渡ります。この記事ではステンレス鋼の特徴を解説します。
金属加工のワンポイント講座
onepoint
リバースエンジニアリングは、製品の構造や仕様を三次元測定機などを使って分析し、明らかになった情報を元に図面を作成して、新たな製品を開発する手法です。開発期間の短縮・コストの削減、製品の品質向上を目的に行います。
通常の製品開発のフローは、仕様を決め、図面を作成し、図面を基に製造することが一般的です。リバースエンジニアリングは製造された製品から情報を得て、図面や3D-CADデータを作成する逆の手順を行うことから「リバース」エンジニアリングと呼ばれるようになりました。
通常の開発フローでかかる膨大な開発コストと時間を削減したり、既存製品を参考に新たなアイディアを考えたりするなど、より良い製品を作り出すために有効な手段です。
リバースエンジニアリングは、主に既存製品の改良や、破損部品の修復、廃盤になった部品の製作を目的に活用されています。既存製品の改良においては、自社の仕様に合わせて形状や材質を変更するといった使い勝手の部分の改良や、生産体制や調達先の変更によるコストダウンや短納期化といった調達面での改良を目的に行われます。
コストダウンと短納期化は主に海外から調達している標準部品に大きな効果があります。海外のメーカーへの発注では、数個だけ必要な部品の調達に数ヶ月かかり、輸送費用や為替の影響でコストがかさむことがあります。
こういったメーカー標準品に頼らざるを得なかった部品をリバースエンジニアリングにより開発することで、大きく納期を短縮し調達コストを削減することができます。特に細かな仕様変更が多い箇所では、その効果が大きくなります。
また、破損した部品や廃盤になった部品の調達にも有効な手段で、古くて図面が見つからなかったり、既にメーカーが製造を中止してしまった部品を調達するために活用できます。図面を紛失してしまった部品は、リバースエンジニアリングで再びデータ化することで、改良が進めやすくなります。
研究・開発目的のリバースエンジニアリングは法律で合法と認められています。しかし、他社製品をコピーして製造・販売することは違法です。また、売買契約でリバースエンジニアリングが禁止されていることもあるので、あらかじめ確認が必要です。
弊社に実際にあった事例では、海外から2ヶ月かけて調達していた部品を弊社での製造に切り替えた結果、納期は2.5週間まで短縮、1部品の価格は55%削減することができました。当社ではこれまでに燃料電池や導波管などの各種部品のリバースエンジニアリングのご依頼があり、いずれも納期短縮と低コスト化に繋がっています。
他にも、自動車の廃盤部品の復元や、既製品の計量部品の設計変更などの事例があります。いずれも破損した部品や使用中の部品をお預かりして、当社で測定・3Dデータ化し製作しています。
Point
リバースエンジニアリングは、既存製品を分析して新たな製品を開発するための手法です。うまく活用することで開発期間の短縮や、調達コストの削減を図ることができます。また、標準品を自社用の特注部品として製作することで、融通が利きやすくなるメリットがあります。
部品のリバースエンジニアリングのご依頼はお任せください
METAL SPEEDではお預かりした部品をデータ化し、破損した部品の復元・製品の改良を行うリバースエンジニアリングサービスを提供しております。設計の変更による特注部品の製作のご相談は当社にお任せください。
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