Information

モリブデンとは

2017.02.06

モリブデンは銀白色の硬い金属で、加工後の見た目はアルミやステンレスに近いです。

モリブデン合金も存在することから、区別するために「純モリブデン(Mo)」とよばれることもあります。

純モリブデンはモリブデン含有率99.9%~99.99%の純度の高いものをいいます。

比重は10.28、融点は2620℃、沸点は4650℃とされていますが、異なる試験結果も報告されており、参考値と認識するのがよいでしょう。

どちらにせよ、他の金属にはない非常に高い融点と沸点が特徴です。



また、モリブデンは高融点金属の一種として分類されます。

高融点金属とは超高温雰囲気で使用される(できる)金属で、タングステン、タンタル、ニオブなどもこれに属します。

そのなかでモリブデンはタングステンよりも安価であり、高温での強さが他の高融点金属よりも強く、熱膨張係数が小さい金属です。

その特徴を活かし、宇宙航空産業でのロケットやミサイル、自動車関連の実験などに使用されます。



モリブデンの加工

モリブデンは硬い一方で、脆くもある材料で、加工時には欠ける可能性があります。

いわゆる難加工材と呼ばれる材料です。そのため、加工に技術が必要となってきます。

ここでいう加工技術とは、形状ごとの加工可否判断、切削条件の認識、スムーズな加工手順、刃物の送り速度、などのことをいいます。

さらに加工技術だけではなく、専用の刃物などといった工具の選定も必要になってきます。刃物は、高級ではありますが超硬の刃物などが良いでしょう。



モリブデンの加工性はS45Cに比べ、加工性が悪く表面粗さが大きくなります。

その理由としては、表面がむしれた状態になるからです(脆いため)。

しかし、同じ難削材であるタングステンよりは加工性が良いといえます。



モリブデンの用途

モリブデンは代表的な鉄鋼用添加剤として古くから使われ、硬く、打撃強度に優れ、変形しにくい性質を鉄に持たせ、高層ビル群・高速道路など社会基盤の形成に重要な役割をはたしています。

また、自動車用薄板や航空機用特殊複合材など、より高機能・高品質が求められる分野でも使用されています。

また、モリブデンは石油精製時の脱硫触媒、化学工業用触媒・添加剤としても幅広く使用されており、環境保全と化学工業の発展に寄与しています。

今日、モリブデンは従来の用途だけでなく通信機器・電子部品用新素材としても使われ、その機能向上の為、超微粒子化や超高純度化が課題となっています。

タングステン同様、真空中で極めて安定した素材として、電子管、電球、真空炉、ヒーター、電極など、幅広く仕様されます。また、宇宙航空産業でのロケットやミサイル、自動車関連の実験などに使用されます。



モリブデンの材料特性

・融点:2620℃

・沸点:4650℃



・線膨張係数 [*10-6/℃] 温度が上がると膨らむ特性がある。

RT(常温):5.10

RT~100℃:5.20

RT~500℃:5.70

RT~1000℃:5.75

RT~1500℃:6.51



・熱伝導率[W/(m・k)] 温度が上がると熱伝導率が下がる特性がある。

20℃ :142

100℃:138

500℃:122

1000℃:105

1500℃:84



・液体との化学反応性

塩酸:加熱希塩酸に徐々に溶ける。

硫酸:希硫酸にわずかに溶け、~110℃濃硫酸に徐々に溶ける。

濃硫酸200℃~で速やかに溶ける。

硝酸:容易に溶ける。

水酸化ナトリウム:水溶液にほとんど影響されないが、溶融酸とは急速に反応する。



・気体との化学反応性

空気あるいは酸素:室温で酸化が始まり、500℃以上でオゾンにより急激に酸化。

水蒸気:約700℃で酸化を始める。

窒素:600℃以上で脆化し、約1500℃以上で窒化物形成。

一酸化炭素:約1000℃から炭化物を形成。

二酸化炭素:約1200℃から酸化物を形成。

水素:反応せず。

弗酸:室温でわずかに溶ける。

塩素:250℃で塩化物を形成。

沃素:赤熱状態でも沃素とは反応しない。

アンモニア:室温でわずかに反応する。

硫化水素:約1200℃で硫化物を形成する。



モリブデンは融点が約2600℃、沸点は約4800℃ではありますが、上記の通り、ある一定の温度に達するとそれぞれの気体と化学反応を起こし、酸化が始まります。

特定の気体中では急激に酸化が始まることもあります。酸化が始まると、表面から剥離が発生し、粉末状になってしまいます。

そのためご使用の際は、どのような環境でどのくらいの温度域になるのかを事前に把握する必要があります。



モリブデンの加工実績

弊社ではモリブデンについて材料手配から加工まで一貫して承ります。

特に小径の片手サイズの実績が多く、内径φ3・外径φ4・長さ40のような細かい旋盤加工もお受けさせて頂きました。

また、モリブデンのような難削材も、アルミなど他の材質と同じように小ロット・短納期でお受けすることができます。

また、モリブデンの薄板はレーザー加工も可能です。



ただし、材料代には注意が必要です。

例えば、φ6x1000Lの丸棒で、アルミだったら数百円のところ、モリブデンですと数万円してきます。

また、もともと流通量が少ない材質ですので、入手に4~5日かかることもあります。

大きさによっては入手困難な場合もありますので、事前の確認・お見積もり依頼をお願いしております。

  • 無料お見積り×2時間以内に返答対応

    • 大阪TEL:06-6976-3326
      FAX:06-6976-9758
    • 東京TEL:03-5426-3363
      FAX:03-5426-3358

    メールでのご連絡は info@metal-speed.com まで

  • 無料お見積りフォーム